うつ療養ブログ

現在、休職して抑うつを療養中です。療養中に気を付けたことや、考え感じたこと、日々の記録を更新していきます。

【うつ療養ブログ】「自分の『うつ』を治した精神科医の方法」

「自分の『うつ』を治した精神科医の方法」を読んだ。先日読んだ「うつヌケ」で紹介されていたことがきっかけで手に取った。

 

うつを後ろ向きにとらえるのではなく、「生き方・考え方を変えるきっかけとする」という考え方に感銘を受けた。

 

心に残った言葉は以下

 

自分を苦しめる考え方から、楽にする考え方へ。

 

うつの根本原因には「親子関係」がある。

 

自己否定の観念が強い人間が成長して、社会へ出るとどうなるでしょうか。

逆境に置かれたとき、何もできない自分に対し、強く自分を責め、自責の念ばかりにとらわれるようになります。その状態で、意欲が湧くでしょうか。逆境をはね返そうと、強い意志で行動できるでしょうか。

自責や自己否定の観念が強い人は、自分のことが嫌いです。うつになりやすい人は、自分を嫌いなことも特徴のひとつです。

「自分を好き」といえる人からすると、自分を嫌いということ自体、信じられないかもしれません。なぜなら、そういう人にとって、自分を好きなことは当たり前だからです。

こんにち、「自分を好きになれない」「自分を愛せない」という人が若い世代を中心に増えているといわれますが、そこにはうつ病の増加と通底する原因があります。

 

自分で自分を認めてあげられる人は大丈夫

 

うつになる人のなかには、「誰も自分を認めてくれない」という意識があり、それらにとらわれていることがあります。

 

人が人を認めるということは、どういうことなのでしょうか。

それは、「あるがままの存在を認める」ということです。

前述しましたが、私の母は、学校の勉強ができる僕を認めてくれましたが、できない僕は認めてくれませんでした。成績がよければ認めて、悪ければ認めないというのなら、それは条件付きの愛です。

成績が悪かろうと、ほかの子どもができることができなかろうと、ひとりの尊厳ある人間として、また、自分の子どもとして認める。親がそのような観念をもって接すると、子どもは自然に、自分が認められていると感じ、自分で自分を認められるようになります。

ところが、認められていないと受け止めると、それは自己否定の意識を生みます。つまり、自分で自分の存在価値を認めることができなくなってしまうのです

 

義務感がストレスを生み、うつへとつながる。

 

「◯◯せねばならない」「◯◯であらねばならない」という義務感は、心を疲れさせ、やがて苦しくなって、うつ状態に陥る原因になりかねません。

 

また、好きな仕事を楽しんでいるなら、うつになるおそれはあまりないと先に述べましたが、そういう場合でも、頑張り過ぎるとうつになることがあります。

では、なぜ、うつになるのでしょうか。

それは、たとえ好きな仕事でも、「仕事であるからには義務感や責任感がともなう」からです。

 

義務感や責任感があるから仕事で好成績を上げられる、しかしそのいっぽうで、がんばり過ぎれば心を壊す。そのぎりぎりのところにいる人が多いような気がしてなりません。

 

うつ病になる人は「うつになるような考え方」をしています。考え方が、うつになりやすいか、うつになりにくいかを決める非常に重要な要素になっています。

 

「忙しい」という時は「心」を「亡くす」と書きます。体だけでなく、心も休ませてあげましょう。

 

「意欲が湧かない」「早く目覚める」「集中力がない」「食欲がない」「性欲がない」心のSOSは、こんな状態として現れることも知っておきましょう。

 

「人生は、何度でもやり直しがきく」と、自分を大きな気持ちで許し、見守ってあげましょう。

 

好きなことや、好きな仲間とは楽しく元気にやれるのに、会社や学校、仕事に行こうとすると、とたんに気分が重くなり、体調が悪くなることがあります。これは、あなたのわがままのせいではありません。思いきって、その環境から離れてみるのも手です。

 

能力や人格、人間性を否定されつづければ、誰でも傷つき、自信をなくします。でも、そこで自分を責めたり、自分を否定したりすると悪循環になります。

 

大変な仕事や、経済的な事情、人間関係のストレスなどが「うつ」のきっかけになります。でも、じつはその根底にあるのが「親子関係」。親に認められ、励まされて育った子ほど、自分を信じ、自分も愛せる人になる。大きなストレスにも強くなるのです。

 

「◯◯せねば」「◯◯であらねば」という義務感が強い人ほど、心は疲れます。心を解放し、もっと楽しんでみましょう。

 

「体」と「心」を区別して、別々に休ませてあげることが大切。自分の場合、特に「心」を休ませてあげることを忘れがち。

 

体だけでなく、「心」を休ませる休暇が必要。

 

医師は「健康や病気予防のプロ」ではなく、「対症療法のプロ」なのです。

 

しかし、なぜ「うつ病」と診断されたいと思ったのでしょうか。そのことを、もう一度考えてみてほしいのです。

自分のしたいことができていない状態にあり、医師や周囲の人の助けを必要としていたのではないでしょうか。あるいは「病気」という理由がほしかったのではないでしょうか。

いずれにしても、精神科を受診すれば「うつ病」か、うつ病と診断されなくても、「適応障害」「不安障害」など、なんらかの病名がつき、薬が処方されます。

 

以下のうち5つ程度あてはまれば「うつ病」と診断される。

①意欲が湧かない

②食べられない

③眠られない

④体重が減少してきた

⑤焦る

⑥集中力がなくなった

⑦性欲が湧かない

⑧死にたい

 

もちろん、患者さんのなかには、抗うつ薬を服用して改善し、再発しない人もいます。しかし、そういう患者さんは、うつになったのをきっかけに、人間関係や生き方に関しての考え方を変えています。再発の予防には、むしろ、そのことが功を奏していると考えられます。

 

脳内の神経伝達物質に関しては、「それらのバランスが崩れると、うつになる」といわれていますが、それ以前の問題として「バランスが崩れたのはストレス状況下での結果」と考えられないでしょうか。

確実にいえることは、現在多いのは、人間関係や考え方が原因でうつになった人たちであること。そのことからも、薬ではうつは治せません。

 

抗うつ薬を服用することによって、一時的に症状を抑えることはできます。しかし、けっきょく、抗うつ薬を使うのは対症療法であり、根本的な治療ではありません。このことからも、精神科医は、心の専門家ではなく、対症療法の専門家だと思うのです。

 

抗うつ薬の服用は、体が発する警報をブチ切りするようなもの。

警報サインを止めないで!

 

薬を服用してうつの症状を抑えるのは、警報装置を切っただけで、火災を見て見ぬふりをしているのと同じことなのです。

 

薬を飲みつづけるということは、警報装置をオフにしっぱなしにしているということです。症状を消すことはできますが、うつの根本原因は解決されていません。

自分を苦しめる考え方をつづけていたり、厳しい人間関係のなかにいつづけたりすると、警報装置が大きく鳴りはじめます。

 

くり返しになりますが、うつ状態になって症状が出ているということは、体が発する警報のサインです。

このときこそ、人間関係や考え方を考え直すチャンスです。抗うつ薬の服用は、その機会を逃すことになり、じつにもったいないことなのです。

 

自分に自信がもてると、患者さんは薬を手放す。

 

たいていの人は、人間関係や考え方に根本の原因があるので、そのことに気づくように質問を投げかけます。患者さんが、それらの原因を認識できたら、うつは半ば治ったようなものです。

 

不安がなくなれば、薬を減らしやすくなり、やめることもできます。自分に自信をもてるようになったら、つまり、自分を信じることができるようになったら、自然に薬を手放すことができるのです。

 

精神科では一般に、新たな症状を訴えると、処方する薬がまた一つ増えます。

 

繰り返しますが、症状は、考え方や人間関係を見直す好機です。薬を服用して症状を麻痺させるのではなく、根本からの解決を図りましょう。

 

精神科医は「心の専門家」ではないことを知っておきましょう。また、あなたが精神科を受診した時点で、なんらかの「病名」がついてしまうことも心得ておきましょう。

 

脳を「快」に保つためには、心を楽にする考え方をしましょう。

 

薬を使って「脳内物質」を調整しても、それは根本的な解決にはなりません。心を苦しめる考え方や生き方を楽にすることが、じつは改善の近道なのです。

 

「うつ」は、心身から発せられた非常警報です。薬の服用は、この警報スイッチを「ブチ切り」するようなもので、災害は続いている状況と考えましょう。このまま心身に生じている災害を放置すれば「過労死」や「突然死」、「自殺」へ近づいていきかねないことを知っておきましょう。

 

うつになる人は「うつになるような考え方」をしています。いっぽう、逆境に置かれても、うつにならない人は、「うつにならないような考え方」の持ち主なのです。

 

うつになる人は、いやなこと、よくないことばかりに目が行き、うれしいこと、楽しいことに目が向かなくなっていく傾向があります。

 

うつになる人は、いやなことが頭のなかを占領し、その結果、うつ状態を引き起こしているのです。

 

また、うつになる人は、自分を責める傾向があります。

 

自己否定からは、元気に頑張ろうという意欲は湧いてきません。

 

さらには、うつになる人の中には、他人を責める傾向が強い人もいます。他人を責めてばかりいると、自分の考え方を変えたり、人間関係を見直したりすることができません。

そして、そのことが、結果的に、うつを引き起こす要因になっているのです。

 

「うつは、重い病気や過労死、自殺などから、あなたを守ってくれている」

 

うつ病の患者さんが、「夜眠れない」のは、「寝る前に考えていることを変えてほしい」と、体が訴えているサイン、と解釈できるのです。

 

夜眠れないという人は、「寝なければいけない」という考えを柔らかくして、「寝れたらラッキー」程度に考え、夜を過ごすようにしてみませんか?

 

うつという症状、状態を、「自分を健康にするきっかけ」ととらえることをお勧めします。

 

うつには過労が混じっている。

 

うつになる大きな要因のひとつは「がんばり過ぎ」にあります。がんばり過ぎた結果、心と体が疲れて、うつになります。

 

目標を失うと、うつになる

うつになった原因を探っていくと、「やりたいことが見つからない」とか、「やりたいことができていない」という問題が背景に浮かび上がってきます。これは「目標がない」とか、「何を目標にしてよいかわからない」という悩みでもあります。つまり、目標を失ってしまっている状態です。

 

義務感にしばられると苦しいが、

目標が定まるとうつにならない。

 

うつになる人は、いまの自分を嫌っている

「子供の自分」を大切にする=自分を好き

 

「いまやっていることを死んだつもりになって、休んでもいいときかもしれませんね」

 

うつは、やっていることを見直す絶好の機会

 

物事を決めつけるのを、やめてみませんか。決めつけで自分を責めたり、何かを否定したりしても、元気は出ないでしょう。

 

「人の考え方は、長年培われてきたものだから、なかなか変えられない」、そう信じている人にとっては、考え方を変えるのは難しいでしょう。でも、自分を楽にする考え方に変えてみませんか。

 

「うつ=悪い」と思うのをやめてみませんか。うつは、考え方と生き方を変えるチャンス。症状は、考え方や生き方が苦しいことを教えてくれています。

 

疲れたら休む。休んだから、またやれる。走り続けたら息が切れ、それでも走ったらどうなるでしょう。

 

「私はダメだ」と自分を否定したり、嫌ったりするのはやめませんか?それは誰かに植えつけられた「価値観」による自己否定だからです。あなたの魅力は無限大です。

 

自分を苦しめる考え方から、楽にする考え方へ。

 

うつを改善するには、自分を楽にする考え方をするように、自分を変えることが求められます。自分を楽にする考え方に変えると、うつ状態から抜け出ることができます。

 

朝、目が覚めたばかりの頭がぼーっとしているときは、顕在意識のブロック(しばり)が外れているため、潜在意識に働きかけやすく、潜在意識に言葉が入りやすい。昼間、ウトウトしたときも同様です。

 

うつになった人は、目標を失い、何をすればよいかわからなくなっています。目標がないから、うつになったわけです。

ということは、目標を見つけることができれば、うつから脱出できるはずです。

やりたいこと、やっていると楽しいことが見つかれば、うつから脱出する糸口になります。好きなこと、楽しいことをしているときは、エネルギーがあふれてくるからです。

 

それよりもっといいのは、ただ生きていることに喜びを感じることです。あなたも、生まれてきたばかりのころは、その存在だけで周りの人たちを喜ばせていたのです。

人間は、存在そのものが尊いのです。

生きてるだけでまるもうけ。

 

赤ちゃんのころに想いを馳せ、そのころの家族の笑顔を思い浮かべてみましょう。ただ生きていることの価値を認識し、その喜びを感じてみてはいかがでしょう。

生きててよかった、生まれてきてよかったと思えると、楽になります。

 

「仕事はつらいもの」ではなく

「楽しんでするもの」と考える。

 

うつの症状が出たときは「考え方を見直してほしい」という自分自身からのサインです。症状が出たときこそ、考え方を直すチャンスです。

 

うつ状態に対するとらえ方を変えると、自分で対処できるようになります。そして、うつ病を克服できます。

 

仕事を楽しもうと考え、自殺願望から解放された。

 

仕事を楽しむためには、どうします?

「楽しむ、ですか?いままで仕事を楽しむという考えはなかったです」

仕事を楽しんでやればいい、やれる範囲でかまわなき、その考えに変えればよいとわかった彼は、その場で表情が明るくなりました。

死にたくなくなりました。仕事を楽しみ、父とは違うペースで働いています。疲れたときは、休むことにしました。

 

大好きな仕事に就いても、がんばらなければならないという意識にとらわれ、こり固まっていると、心が苦しくなります。

 

自分に自信がないと何かに依存する。

 

自分は能力・スキル・趣味依存症では??

 

不安やうつになっているとき、何を考えているか?を意識する。その考えていることを解決することが先決

 

「考えるだけ損(考えてもわからない、ムダ)なことを理解し、考えないようにする」

 

例)アルベルト受かったわけでもないのに内定後の心配をするのはムダ

 

いまの自分があるのは、結果です。結果には必ず原因があります。この結果を「いい悪い」と思いわずらうのではなく、「今のありのままの自分を受け入れるんだ」と決めると、心はスッと楽になります。

 

小さなことでも、自分をほめる習慣をつけましょう。「そんなこと、できて当たり前」と考えては、もったいないですよ!

 

「ネガティブな言葉」を減らしてみませんか。「楽しい」「うれしい」「ありがとう」「よかった」「幸せだ」「ステキだ」という言葉を増やすだけで、毎日が確実に変わります。

 

毎朝寝起きに「私は自分に自信がある」「私は自分が好きだ」と自分を肯定する言葉を唱えましょう。これがあなたの「潜在意識」に作用し、半年後、なりたい自分になっています。

 

物事を「あれができない」「ここがダメ」と減点主義でなく、「これができた」「ここもいい」という「加点主義」で考えてみませんか。自分の存在が素晴らしいものに思えてきます。

 

自分をつらいと思っていることを、紙に書いてみましょう。あるいは「気分が落ち込んだときに、何を考えていたか?」でもかまいません。ストレスの原因が見えてきます。

 

自分の力では解決できない不安や悩みは、手放しましょう。考えれば考えるほど、心が疲れるだけ。そのぶん、楽しいこと、こうなったらいいな、ということを考えてみませんか。

 

体は食物の消化をするのに疲弊する。

 

食べることより、排泄することを優先して考えましょう。

 

4時~12排泄

12時~20摂取

20時~4消化

 

相手は変えられない、自分も相手に変えられない。

 

「死んだつもり」で苦しくなる原因を休んでみませんか?

 

苦しみ続けて死を考えるより死んだつもりで休んでしまう。

 

数ヶ月、数年の休息は、長い人生からみれば、ほんのわずかのことでしょう。

 

生きていることに価値があるのです。生まれてきたとき、あなたはその存在だけで、周りを喜ばせていたのではありませんか。

いま一度、そのことを思い出しましょう。

そして、あなたには、無限の可能性があったはずです。自分のなかに眠るその無限の力を思い出しましょう。

 

会社に行くとうつになったり、家族の一緒にいてうつになるなら、退職や離婚も選択肢のひとつ。人生の道は一本ではありません。心が楽になる道を探しましょう。

 

人から言われる強い言葉は、真に受けないようにしましょう。

包丁をつきつけられたときに、受け止める人はいない。反射的に自然と身をかわすのと同じ!

 

あなたが変わりたいと思ったときに、変わればいいのです。

 

人には自分で学ぶ力、成長する力があります。それを信じてみませんか。

【うつ療養ブログ】「ストレスと適応障害(つらい時期を乗り越える技術、岡田尊司)」を読んだ感想

「ストレスと適応障害(つらい時期を乗り越える技術、岡田尊司)」を読んだ。

図書館の人気ランキングで比較的上位に入っていたため手に取ってみました。

 

感想は以下、

・世の中でうつと診断されているものの大半が、「適応障害」だと説明されている。自分がつぶれたのも仕事のストレスで原因が明確なため、自分の適応障害にあてはまるのではないかと感じた。

適応障害の場合、投薬以外の方法が有効になる(環境調整や、自分の生き方・考え方を変えるなど)

・この本をきっかけに認知療法について少し調べてみようと思った。

 

心に残った言葉は以下、

実際、「うつ」として医療機関を受診するケースでは、かなりの割合が適応障害である。クリニックのレベルだと、受診するケースの9割が、適応障害で占められているというところもある。脳のレベルで異常が起きるまでには至っていないわけで、ある意味、合わない環境に対して、ごく自然な反応が起きているともいえる。それを、「うつ病と診断し、抗うつ薬を投与されたり、ときには、「双極性障害躁うつ病)」と診断され、気分安定薬抗精神病薬を投与されるというケースも珍しくない。それで、どうなるかといえば、ますます体がだるくなり、意欲も気分も沈み、まったく仕事や学校どころではなくなってしまう。本当の病人になってしまうのだ。

 

ストレスにうまく対応するために知っておくべきこと(基本的な原理)

最初の原理は、ストレスは自分でコントロールできると、小さくなるということだ。ただし、コントロールするのに高度なスキルが必要な場合には、ストレスが逆に大きくなる。

第二の原理は、ストレスは抑えようとすればするほど、増大するということである。

抑え込まれた欲求はストレスになるといえる。

第三の原理は、ストレスが限界を超えてしまうと、ストレスに慣れるどころか、ストレスに対して過敏になってしまうということだ。

四番目の原理は、ストレスを乗り越える力は、その人個人の能力だけでなく、その人を支える力によっても左右されるということだ。実際、問題を解決する能力における重要な要素は、他の人に相談できるかどうかである。

 

授業中にあてられても答えられる自信があるなら、不安にならない。あてられて答える自信がない場合に不安になる。その場合は、予習や下調べが対策になる。不安自体を減らすような治療をするよりも、備えをすることで、不安を減らすことができる。

それと同じように、不安や緊張を問題視するのではなく、ストレスをコントロールする方法を考えるということが、一つ重要な観点である。

もっとも重要なカギを握る究極の原理は、「安全基地」をもつということである。安全基地とは、いざというときにいつでも頼ることのできる存在であり、幼い時代の母親のような存在である。

 

問題解決が苦手な人ほど、自分だけでなんとかしようとする。逆にいうと、自分の弱みをみせて相談するのが苦手な人ほど、適応障害を起こしやすい。

したがって、まず実践したいのは、問題や支障が起きたら、適切な相手に相談するということだ。適応障害を起こしている場合には、このことが特に重要になる。問題の解決を、第三者に頼らざるをえないのが普通だからだ。自分でどうにかなっているのなら、そこまで追い詰められてはいない。いまこそ、誰かに頼るときなのだ。他の人に問題解決を助けてもらうことを恥ずかしがったり引け目に思う必要はない。それよりも、自分だけで抱え込んだまま潰れてしまうほうが、ずっと恥ずかしい。

 

安全基地をもっているかどうかが、適応力を左右するのはいうまでもない。適応力というと、その人自身の力と思われがちだが、実際には一人一人の力には、そんなに差はない。適応力の差は、どれだけの人を味方につけられるか、人に助けてもらえるかによるのである。人に相談したり、助けを求める力も、その人の力のうちなのである。

 

うつ病の患者を治療するなかで、彼らが実際以上に物事を悲観的に考えていることに気づいた。自分のことを悲観的に考えているだけでなく、世界や未来に対する考えも、悲観的に歪められていた。ベックは、この過度に悲観的な考え方が、そもそも彼らを苦しめている原因ではないのかと思うようになった。そうした悲観的な考えが本当に根拠のある現実的なものなのか、ベックは患者と一つ一つ検討してみることにした。

そうすると、患者は自分の考えが、事実に反していることを認めざるを得なくなり、過度に悪いほうに思い込んでいたことを自覚するようになった。すると、うつ病の症状にも改善がみられたのである。

 

最初は失敗したことと無関係なところから始めて、本人が自分にもできることがあると思えるようにすることが大事である。

 

1日の最初に優先順位の高いものからやるべきことのリストをつくり、一つずつこなしていく。その日にできないことが出てきても仕方がないと諦め、次の日に先送りしていく。やるべきことをすべてすることが一番よいことなのではなく、少ない労力で効果的に働き、心のゆとりを失わないことが一番大切だということを肝に銘じ、がむしゃらにやりすぎず、自分が期限内に最終的にやれる範囲の見当をつけ、それを念頭に動いていく。

 

いくらしなければならないことであっても、無理なことは無理であると割り切り、無理な要求をされた場合にも、責任上やるしかないと思わないようにする。自分がやるしかないと思ってしまうのがこのタイプの思考の特徴であるが、実際には周囲には暇を持て余した人がたくさんいたりするのである。その人ばかりが精根をすり減らす必要などまったくない。「無理だ」と一言いえばいいのである。

 

ネガティブな認知の傾向が認められる人は、この機会に修正していこう。認知の偏りは、自覚と努力によって変えていけるのである。

 

ネガティブな認知の傾向

①ネガティブ認知、否定的認知

②完璧主義、二分法的認知

固執性、否定的な体験にとらわれやすい、引きずる、こだわる傾向、反芻思考

④過敏症、環境の変化に対する過敏症や不安の強さ

⑤共感性、向社会性が乏しい

    →これはあてはまらず

⑥情動制御が弱い傾向(自己抑制が強すぎるのもそれはそれで問題)

    →これはあてはまらず

⑦安全基地となる存在の確保できているか?しっかり守られていると感じているか?

 

安全基地がしっかり確保されているかどうかは、過敏な遺伝的体質や不安を抱きやすい傾向と同じくらい、その人の認知を左右する。

 

安全基地がしっかりと確保された人では物事の受け止め方がポジティブで恒常性をもちやすが、安全基地が確保されていない人ではネガティブで不安定になりやすい。

 

容量オーバー型の適応障害やうつを予防するうえで、一つ大事なことは、情報入力を少しでも減らす努力をすることである。脳が容量オーバーを起こしているうえに、遅くまでテレビやネットをしてしまっては、ますます情報負荷が過剰になって、容量オーバーを悪化させてしまう。ネット依存の人にうつが起きやすいのも、その要因の一つとして容量オーバーに拍車がかかるためと考えられる。

 

疲労気味なときには、音楽、映像などの情報入力を減らして、脳を休めるように努める。五分くらいの合間の時間、目を閉じて神経を休めるだけでもら活動し続けるのに比べると容量オーバーを防ぐのにとても有効である。休憩をまめにとって、ぶっ続けで仕事をしないようにする。そうしたことに気をつけるだけでも、かなり違うものだ。

 

容量オーバーが起きやすいシチュエーションの一つは、環境や担当が変わったときである。新たな環境に入ったり移ったりしたときというのは、対人関係の面でも、仕事や課題の面でも、勝手がわからず、たいしたことをしていなくても気遣いが増え、慣れた環境で過ごす場合に比べて、何倍も疲労するということも起こり得る。ましてや責任ある立場になったり、不慣れなことを担当したりする場合には、ペースを掴むまで容量オーバーが起きやすい。

 

容量オーバー型が起きやすいもう一つのシチュエーションは、逆に環境や仕事内容にも慣れて、仕事をそれなりにこなせるようになったときである。中堅として、仕事内容が質・量ともに急激に増え、周囲からも頼りにされるということが起きる。

 

仕事というのは、仕事ができる人に集中しやすいという性質をもつ。

 

2種類の適応障害

①容量オーバー型の適応障害

②主体性を奪われて適応障害になる人

 

適応障害やうつが起きる状況には、もう一つのタイプがある。それは、その人がその人らしく生きることを妨害された場合だ。フランクルのいう生きる意味が奪われた結果、表面的にはうまくやれていても、行き詰まってしまう。

 

人は意味のあるストレスならば、たとえそれが少々大きくても耐えられるが、逆にどんな小さなストレスでも、それが無意味なものならば、ひどく苦痛に感じる。

 

柔軟性を保つために大切なことは、対話と弁証法である。

 

スルー(受動的コーピング)するかアクション(能動的コーピング)を起こすか、という視点をもって自体を捉えると、それだけで対処がしやすくなる。

 

本当に重要な点に、迅速で強力なアクションを起こすように心がける。

 

人は少々仕事がきつくても、給料が安くても、それだけで心が折れることはあまりない。しかし、自分の頑張りや大切にしている信念を否定されると、がっくりきてしまう。それはプライドが傷つくからだ。人はプライドが傷つけられることに、とても弱いのだ。プライドが傷つくほど、きついことはない。他のことは我慢できても、自分が大切にしていることを否定されると、心が折れそうになる。ときには追い詰められ死を選ぶことさえある。

 

大切にしていることほど、それが踏みにじられるような状況が起きると、心に堪える。

 

他人の評価ではなく、自分が最善と信じる行動をとることにプライドを持つようにする。

 

相手の評価や物事の結果はさまざまな要素によって左右されるが、自分が最善と信じる行動をとることは自分の信念や努力によるものだから、何ものにも左右されない。相手が否定的な評価を下そうと、結果が思わしくなくても、自分の信念や努力に対してプライドをもっていれば、自分としてはやるだけのことをやったと胸を張れるのだ。

それを周囲がどう受け止めるか、最終的な結果がどうなるかは、自分の力や努力だけではどうにもならないりさまざまな偶発的な要素も関わってくる。それは誰にもどうすることもできない。上司や顧客から理不尽な避難を浴びせられたり、努力したのに結果が出なかったりしても、自分が最善と信じることを行ったと自分にいい聞かせ、胸を張ってほしい。

 

自分の努力にプライドを持つ!

 

自分が最善と信じる行動をとるためには、日頃から自分で判断し、行動する習慣をつける必要がある。つまり、周囲の評価や結果ばかりに左右されない生き方をすることになる。それは、心が折れることから自分を守るだけでなくら自分らしい本来の生き方にもつながるのだ。

 

百点ではなく五十点で満足する。

 

中傷は、存在感の裏返しだと思っておけばよい。

 

期待値を下げるということを、もっと積極的な言い方でいうと、よいところ探しをするということだ。悪いところではなく、よいところをみる。どんな悪いことにも、何かよい点があるはずだという視点で物事をみる習慣をつける。これは幸福になる秘訣だと思う。

 

この対処法は、完璧主義な傾向をもつ人に特に有効である。物事がうまくいかなくなったときに追い詰められないためにも、百点以外は零点と同じといった完璧主義ではなく、二十点でも零点よりずっといいという発想で、粘り強く生きたいものである。

 

×反芻思考

いわれた言葉や心理的衝撃を頭のなかで引きずり続け、その言葉や場面が堂々巡りを続けている。

 

こうした反芻思考に陥りやすい人は、うつにもなりやすい。日頃から、反芻思考を防ぐことも大事だし、反芻思考に陥ったとき、それを切り替える方法を知っておくことも大事だ。

切り替えの方法として、簡単だが有効なのは、体を動かしたり、場所を移動することだ。

 

反芻思考防止の問いかけ

「このことを考えて、何か役に立つだろうか。何かプラスになるだろうか。結果を変えることができるだろうか」

よい結果を出すのに役に立つことなら、大いに考えたらいい。しかし、そうでないことなら「考えても同じことは、考えるのをやめよう」と言い聞かせる。

 

合わないことを我慢してやり続けようとすると、心や体が反乱を起こしてしまうのである。心と体の反乱の初期の段階が、適応障害だといえる。病気という形でSOSを出しているのだ。それを無視して、やり続けようとすると症状はどんどん進み、本当の病気になってしまう。

そのサインを真摯に受け止め、それに逆らわないことが多くの場合、解決の近道である。つまり、我を通したほうがいいのだ。我を抑えて我慢しようとすると、ますます泥沼から抜け出せなくなってしまう。

まったく身動きできない状態が長く続いているのに、周囲の期待や世間体のためにその環境にしがみ続けるということは、人生のロスである。潔く諦めて、次のチャレンジをするということも大事だ。

どこで見切りをつけるか迷うことも多い。その場合、期間を設定して考えるのも一つだろう。あと半年だけ頑張ってみようとか、この年度いっぱいは続けてみようとか。それでも事態が改善せず、ますます合わないという気持ちが募るようなら、ここは諦めて、他でチャレンジしよう。そんなふうに思うことで、目の前のつらさが、いつまでも続くわけではなきと割り切ることができ、いまできることをとりあえずやろうという気持ちに切り替わりやすい。

 

ヘルマンヘッセの例

40代のときにとにかく50歳まで生きてみて、やはり生きていることが辛く、死にたいと思うのなら自殺することを許してもらおう。この苦しみが際限なく続くわけではないと思うことで、ヘッセの気持ちは楽になり、不安定な気持ちを落ち着かせることができた。結局、ヘッセは50歳を無事迎えることができ、そのときには自殺願望も消えていたのである。

 

新型うつ病の多くは適応障害なのである。

 

つまり、悩みの正体とは、未解決のままになった問題でもあるのだ。

 

悩みの二つの意味

①葛藤(困難や代償)

②問題が解決できない

 

自分のなかの両価的葛藤を正確に知ることは、より強い決断や行動を生み出すことにつながるのである。

まずは、ご自分の内的葛藤に少し向かい合っていただきたい。

 

自分の葛藤のレベル、階層、本質を特定する(会社に行くか、行かないかは表層の葛藤でしかない)

 

現状の惰性を脱し、変わっていこうとするには、大きなエネルギーが必要だ。それを先導するのが、明確な意思を語る言葉なのでおる。進むべき道がはっきりしないのに、エネルギーが生まれるはずもない。

 

実際、現状を変えていく人、困難を乗り越えていく人、何かを成し遂げる人というのは、自分の意思を語る言葉を持っている。自分が何をしようとしているのか語れない人が、大を成したという例は聞いたことがない。困難を乗り越え変化を遂げていくとき、必ず起きることは言葉が変わるということだ。

 

もし仕事に行けたとしたら、どんなことをしたいですか?

 

まず自分のなかの葛藤を明確にしてみる。それをできるだけ明確な言葉で書いてみる。自分がしたいことと恐れていることの間で気持ちがワナにはまっていることがはっきりするだろう。そのうえで自分がしたい気持ち、恐れる気持ちをそれぞれ10段階の数字にしてみる。さらに、それをしたときのメリットとデメリット、恐れてしなかったときのメリットとデメリットを書き出して比較してみる。

そして、もし自分が恐れていることが乗り越えられたとしたら、自分はどうするかを書いてみる。

自分が人生で大事にすることや、それだけは望まないということを書いてみる。

そうした操作をするなかで、自分がどうしたいのかが次第に明確になってくるはずだ。

 

人生の問題に人が迷うのは、解決の仕方がわからないというよりも、どういう解決にたどり着こうとしているのかが、みえていないためである。ゴールがはっきりしていないのに、試行錯誤を繰り返したところで、よけい迷うだけだ。

つまり、問題を解決するもっとも近い道は、ゴールを明確にするということである、ということになる。

 

達成可能なゴールは何か?

解決できたとしたら、どうなりたいですか?

そのとき、どう変わっていますか?

 

解決法を考えて問題を解決するという発想から、正解を決めたら自然に解決法が決まるという発想に変わっていく必要がある。巨大な複雑系を扱う場合には、こっちの発想のほうが有利なのだろう。

 

ラクル・クエスチョン

奇跡が起きて、問題が解決したとしたら、あなたはどう変わるでしょう?

奇跡が起きて、問題が解決したとしたら、あなたの何が変化したからでしょうか?

 

あなたは問題を解決しようと決心して、今夜ぐっすり眠ります。眠っている間に奇跡が起きて、あなたの問題は解決してしまいました。あなたは、朝目覚めましたりあなたはまだ奇跡が起きたことを知りません。奇跡が起きたということを、あなたはどうやって知るでしょうか?

 

例外的に、問題がなくなったり軽減するときに着目する。

「そのとき、うまくできたのはなぜでしょう?」

「そのとき、問題を解決できたのはなぜでしょう?」

こうした質問をしていくと、自分がどういう解決を望んでいるかということが、次第に明確になっていく。それがすぐに達成可能なものでない場合には、「それを達成するために、いますぐ実行することができることはなんでしょうか?」

1段階だけ上の達成可能なゴールはなんでしょうか?」と問うてみる。

もし問題解決しようという決意や計画について話したら、肯定的に反応し、それをより具体化することによって強化していくことが有効である

 

求めるゴールがはっきりすれば、自ずとその方法もみえてくるのである。

 

こうした作業は結局、自分が何を求めているのか、何を望んでいるのか、どこに向かおうとしているのかをはっきりさせていくプロセスでもある。それが可能となるためには、自分自身と向き合うことが求められる。曖昧なままにして誤魔化そうとするのではなく、問題に正面から向き合い、自分の葛藤のや求めている答え。明らかにすることによって、初めて葛藤や試練を乗り越えていけるのである。

 

①どうなりたいのか?何が欲しいのか?

②いまのあなたに達成可能なゴールは?

③その具体的な方法は?

 

これまでの医療は、病気や障害を見つけ出し、診断し、治療するという考え方に基づいた。しかし、適応障害において、その捉え方は通用しない。適応障害ら、その人の特性と環境の相互作用がうまくいかないことによるものであり、それを病気として治療しようしたところで、幻と闘うことになってしまう。

 

必要なのは病気を治そうとすることではなく、その人の特性と環境がうまく調和するように働きかけることである。その人のスキルをトレーニングしたり、物事の捉え方を修正したりすることも必要だし、その人が暮らす家庭や学校、職場に、居場所や活かされる場が与えられるように調整することも重要になってくる。

そして、何よりも大事なことは、その人が追い詰められてしまわないように、安全基地となって安心感を支え、その人の持ち味が発揮できるようにバックアップすることではないかと思う。

【うつ療養ブログ】10連休前半

朝一目が覚めた直後や、朝飲んだ向精神薬の効果が切れた瞬間に絶望的な不安感に襲われるようになった。その場合、布団で横になるしかないが、寝込んでいる間も、絶望的な考えや不安がぐるぐると反芻され、一向に良くならない。

4/30,5/1と連続してその状態であったが、二日寝込んだところ、少し気力が戻ってきたように感じる。

4/26に精神科の先生の指示で向精神薬を飲むタイミングを「朝・晩」→「晩、寝る前」にタイミングを変更したのだがそれにより上記のように日中の気分がかなり悪くなったので5/2からは元に戻した(先生からは気分が悪くなったら元に戻すように言われていた)

それでも気分はかなり悪いんだけどね。。。

来週、転職活動で最終面接もあるため気分面を安定させることができるのか非常に不安。。。

また、うつ療養期間に入ってから、自分の容態、状況の改善も見られておらず焦りを感じる(焦ってはいけないのは重々承知であるが。。)。

 

何とか持ち直したい。

 

【うつ療養ブログ】転職エージェントを利用した感想

私の場合、うつになった原因が仕事内容にあることが明確(と思っているので)

休職中に転職活動をしている。

 

最初は転職エージェントを使用した転職活動をしていた(4社ほど面談をしてみた)が、途中から使わずに自分が魅力を感じた会社に直接応募するようにするようにした。

 

理由は以下

・転職エージェントから出てくる求人に魅力的なものが少なく、自分で求人サイトで自力で探したもののほうが魅力的に感じる(こちらの要望はなるべく具体的に伝えていつもりではある)。Webで見ている以上の目新しい求人もなかった。

・転職エージェントもビジネスでやっているので、年収が高く離職率の高そうな求人をプッシュしてくる。
 (転職先の想定年収の30%程度がエージェントの報酬となる旨がエージェントのチラシに書いてあったが、年収の高い求人を勧める理由に納得した)

・判断を急かしてくる。やたら多数の会社に、いそいで応募させようとしてくるので落ち着いて考えることができない(とあるエージェントでは勝手に応募されそうになって、電話やメールで必死に止めるはめになった)。

 

上記のようにエージェントの焦り具合や、利害関係が明らかに目に見える様子があったので、エージェントの利用はいったん諦めました。

 

面接でのやりとりに不安がなければ、エージェントは情報収集に活用して自分応募する形の方が転職先の企業もエージェントに高額な報酬を払わずに済んで、Win-Winなのではと思いこの形で進めようと思う。

【うつ療養ブログ】モモを読んだ感想

前々から、「時間に関する話」、「時間泥棒が出てくる話」ということで気になっていたモモを読んだ。以下感想

うつ療養中に読む本としてはすごくおススメです!

 

① 最後のほうに出てくる「致死的退屈症」という病気は完全に「うつ」のことだと感じた(びっくりするくらいうつの症状と同じ)。

 →自分の今の症状もある意味退屈で置き換えられるのでは??と感じた

② 「時間を節約」することで、時間に追われてどんどん生活が貧しくなっている様子は、現代社会の状況と一致していると感じた。1970年代の作品ですが、当時から同じような状況があったのだろうか。

③ 時間貧乏症の自分としては、身につまされる言葉や、胸に刺さる言葉がたくさんあった。

 

以下心に残った言葉

ベッポの考えでは、世の中の不幸というものはすべて、みんながやたらとうそをつくことから生まれている、それもわざとついたうそばかりではない、せっかちすぎたり、正しくものを見きわめずにうっかり口にしたりするうそのせいなのだ、というのです。

 

 

いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸(いき)のことだけ、つぎのひと掃きのことだけ考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。

するとたのしくなってくる。これがだいじなんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ。

ひょっと気がついたときには、一歩一歩すすんできた道路がぜんぶおわっとる。どうやってやりとげたかは、じぶんでもわからんし、息もきれてない。

これがだいじなんだ。

 

 

けれど時間とは、生きるということ、そのものなのです。そして人のいのちは心の住みかとしているのです。

人間が時間を節約するほど、生活はやせほそっていくのです。

 

 

人間には時間を感じとるために心というものがある。

 

 

致死的退屈症=うつ病??

はじめのうちは気のつかないていどだが、ある日きゅうに、何もする気がしなくなってしまう。なにについても関心がなくなり、なにをしてもおもしろくない。この無気力はそのうちに消えるどころか、すこしずつはげしくなってゆく。日ごとに、集をかさねるごとに、ひどくなる。気分はますますゆううつになり、心のなかはますますからっぽになり、じぶんにたいしても、世のなかに対しても、不満がつのってくる。そのうちにこういう感情さえなくなって、およそなにも感じなくなってしまう。なにもかも灰色で、どうでもよくなり、世のなかはすっかりとおのいてしまって、じぶんとはなんのかかわりもないと思えてくる。怒ることもなければ、感激することもなく、よろこぶことも悲しむこともできなくなり、笑うことも泣くことも忘れてしまう。そうなると心のなかはひえきって、もう人も物もいっさい愛することができない。ここまでくると、もう病気はなおる見こみがない。あとにもどることはできないのだよ。うつろな灰色の顔をしてせかせか動きまわるばかりで、灰色の男とそっくりになってしまう。そう、こうなったら灰色の男そのものだよ。この病気の名前はね、致死的退屈症というのだ。

【うつ療養ブログ】20190425_朝起きれるようになってきた(少しつらくなくなってきた)

ここ数日、相変わらず早朝に目が覚めてしまうが、

朝起きれるようになってきた、というよりは、コツがわかってきた。

 

対策としては、よく本に書いてある自己暗示(アファーメーション)を行うことだ。

自分の場合、具体的には、朝起きて気分が悪くなりそうになった時に

「いくらでも休んで大丈夫、問題ない」、「むこう2カ月仕事休めるんだから、よくなるよ」、「今はゆっくり休むのが仕事」

など休んで問題ない旨の言葉を、ひたすら心の中で自分に投げかけ続けると、気分の悪さが改善されることが分かった。また、普段は一度起きてから二度寝できない状況だったが、これを行うと二度寝できるようになったので一歩前進。

 

起きてからも、気分が悪くなりそうになったタイミングで、

「いくらでも時間があるんだからゆっくり休んで大丈夫」、

「会社からもゆっくり休んで問題ないといわれてるから大丈夫」、

「疲れたら何もしないでゆっくり休んで大丈夫」

と自己暗示することで気分がよくなることが分かった。

 

今まで、ストレス対策などを書いた本によく自己暗示(アファーメーション)について書いてあるのを目にしていたが、効果を実感したのはこれが初めてで、とても感動した。

 

きっと、頭の中にあるネガティブな考えが、自己暗示によるポジティブな考え・言葉により追い出される、置き換えられた結果だと思う。

これにより先行きに少し希望を持てるようになったので大きな一歩だと思う。

 

これからものんびり療養して、少しずつ寛解に向かえればと思う。

 

【うつ療養ブログ】7年後のツレがうつになりまして(感想)

「7年後のツレがうつになりまして」を読みました。「ツレがうつになりまして」の続編ということで、読んでみました。

・うつを克服(寛解)した後の後日談ということで、療養中の身からすると1作目よりは得るものは少なかった。

・うつが克服(寛解)のエッセイとして読んでいて希望を持てた。

 

以下、心に残った言葉

人間て自分がパニック状態のときはうまく気をつかってやれないもんだ。
だから、「余裕は必要」。

 

人生の意味は人間的な形成にあると思っていた。大学生の頃に読んだ三木清という哲学者の受け売りだ。
だから、失敗しても恥をかいても、そのことで成長するんだからいいや、と思っていたのだ。
その楽天家の僕が、うつ病という病気によって無残に打ち砕かれた。